大分県の”祖母山・障子岳”について
祖母山は大分県・熊本県・宮崎県にまたがる標高1756mの日本百名山です。
広島からは約400km。車で行くと6時間ぐらいかかります。
祖母山を含む大分県と宮崎県の県境は祖母傾(そぼかたむき)国定公園に指定されています。
祖母傾国定公園は、祖母・傾山系、藤川内渓谷ほか、宮崎県の大崩山、高千穂一帯を含む自然公園です。モミ、ツガ、ブナ、シオジなどの針葉樹と落葉広葉樹を交えた原生林として西日本に残された唯一の秘境であり、ニホンカモシカや野生のキリなど学術上貴重な動植物が多く見られます。
また祖母山は古く娼獄と呼ばれ、「平家物語」や「西遊記」にも登場する歴史のある信仰の山です。「日本百名山」の著者”深田久弥”は祖母山を「品格の山」と表現し、百名山の一座に加えています。
山は神武天皇の祖母”豊玉姫命”をまつることから、この山名からなったと言われています。
登山ルートについて
総距離:14.8km
累積標高差:2080m
登山時間:9時間45分(うち休憩60分ほど)
消費カロリー:4875kcal
登山日:2022年5月2日(月)
かなりハードなコースです。(個人的にはきついほど、テンションが上がります笑)
祖母山は複数の県にまたがっているため、東西南北から山頂を目指すルートが様々あります。今回は祖母山の北、大分県竹田市を起点とする神原(こうばる)ルートから登りました。
車は登山口より少し手前のスペースに駐車し、前日に宿泊した民宿のオーナーに1合目駐車場まで送ってもらいました。
1合目駐車場手前にある駐車場です。6~7台くらいは停められそうな広さでした。この日の朝7時時点ではまだ空きがありました。ここから登山を開始すると、1合目滝を見ることができるのでお勧めです。
1合目駐車場。ゴールデンウィークの中の平日月曜日でしたが、朝7時で満車でした。前泊した民宿のオーナーによると前日の日曜日は、5時時点で1合目駐車場もその手前の駐車場も満杯だったそうです。また翌日の憲法記念日には、山開きの関係でもっと車も人も混むだろうと言っていました。
登山口から1合目駐車場までは車で10分もかかりませんが、道は車が1台しか通れないような幅で、離合ポイントも少なかったので、混雑時にはあまり運転したくない道です。
活動内容
ゴールデンウィークの2022年5月2日(月)に、ソロで大分県の百名山”祖母山”へ登山に行ってきました。4月29日(金)から5月5日(木)まで7連休がとれたので、その期間に無性に何処か遠くへ行きたくなり、九重連山、阿蘇山、祖母山あたりで悩んだ末に、まだ行ったことのない祖母山に行くことにしました。
旅の予算
- ガス代:7,500円
- 高速代:14,000円
- 宿代:8,200円
- 雑費:3,000円(水、食料等々)
- 合計 32,700円
移動手段は車。
5月1日の9時30分に広島を出発し、15時ごろ大分県竹田市の温泉(竹田温泉花水月)に寄り、祖母山のふもとの民宿清流で一泊。5月2日は早朝から登山を開始するというスケジュールです。
広島からの距離は400kmほど、片道のガス代は約4000円、片道のETC代は軽自動車で約7000円でした。
竹田市周辺のガソリンスタンドは184円/Lぐらいと、広島の相場(170円/L前後)より大分高かったです。
民宿清流
宿は、神原コース登山口から15分ぐらいと便利な位置にある民宿清流にしました。古民家を宿屋にしており、部屋は全部で3室あるようです。若いオーナーが1人でやっています。
民宿の傍に川があり、せせらぎが聞こえてきます。
あてがわれた2階の一室です。掃除は行き届いており、清潔感はありました。おばあちゃん家を思いだします。エアコンをつけた瞬間、エアコンの中から蜂一匹、ぼとっと落ちてきたのにはびっくりしました。
山と川のそばに位置するわりに、虫をそれほど見かけませんでした。標高が高く、まだ朝の気温が低いからだと思います。
グーグルのレビューにもありましたが、食事は豪華です。地元の食材を中心に、1時間30分ぐらいかけて一品一品順番にでてきます。
肉料理。鳥は2時間ぐらいじっくり低温で火を通したそうです。肉料理にもかかわらず、野菜がメインとのこと。
魚料理。
デザート。
朝食もこの量です。味噌汁のネギと椎茸が美味しかったです。
食事は全てオーナーの手作りで、宿の外観に見合わぬクオリティでした笑
特に野菜が美味しかったです。オーナーが料理の皿を持ってくる都度、料理の説明をしてくれました。
宿代は7,700円でしたが、プラス500円で翌日の昼食に弁当を用意してくれると聞き、お願いしました。コンビニなどは車で20分ぐらい行かないとなく、宿についてしまうと買い出しが難しいので、助かりました。
祖母山・障子岳縦走
今回の登山は1合目駐車場から出発しました。トイレは1合目駐車場、5合目小屋、9合目小屋にあるので便利です。
登山人数の管理のため、登山口にカウンターがあったので押していきます。
道は川沿いを通るようになっており、新緑も鮮やかで、気持ちの良い登山道が続きます。
5合目小屋まではゆるい坂道なので、楽しく登れました。
5合目小屋。ここまでは30分ぐらいと、あっという間でした。
5合目小屋は、無人ですがトイレもあり、宿泊もできるようです。
5合目小屋からはひたすら急登が続きます。急登が続く登山道は、自分を追い込んでる感じが好きです。
国観峠は広場となっています。5合目峠から大体1時間30分で到着します。
国観峠のお地蔵様。
9合目小屋。ここに至るまでにかなり体力を消耗していました。
9合目小屋は5合目小屋に比べ、大分きれいでした。無人のようで、無料で利用できるようです。2階で寝ることができ、1階は休憩できるスペース(山関係の本も置いてありました)となっています。
祖母山の山頂。他の登山者がけっこういました。道を歩いている時も、かなりの数の登山者とすれ違ったので、百名山の人気の高さがうかがえます。
山頂での1枚。次は障子岳を目指します。
祖母山から障子岳への下りは、かなり急な斜面で、梯子がかかっている場所もあります。雨などで濡れていたら危ないかもしれません。
祖母山から障子岳に向かう山道は高い木が少ないため、眺望が良く、景色が楽しめます。
折り返し地点の障子岳山頂。ここに来るまでに4時間30分かかりました汗
障子岳には11時30分ごろに到着したので、景色の良いところで昼食をとりました。眺望の良いところで食べる弁当は最高です!
休憩を40分と長めにとりましたが、体力はあまり回復しませんでした。
帰り道は気力です。
帰りに寄った1合目の滝。高さがあり、迫力がありました。
水を2L持っていきましたが、帰りの5合目小屋のあたりで無くなったので、最後の1時間は渇きと戦っていました笑
笑いごとではないので、水分の量については次回からの教訓にしたいと思います。
全体的に凄く良い山だったと思います。標高が変わるごとに変化する植生や、水量の豊かな渓谷、きつい登坂などなど。(あれだけのカロリーを消費しても、体重が減らないのが不思議ですが、、、)
祖母山は他にも黒金山尾根コースや障子岩尾根コースなど面白そうなコースがたくさんあるので、また挑戦しにきたいと思います。